ホーム Microsoft Office Excel 「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」WindowsでWord・Excelのプレビュー表示ができなくたったら

「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」WindowsでWord・Excelのプレビュー表示ができなくたったら

2001
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「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」というエラー

Windows10でファイルを操作する際、エクスプローラーの「プレビュー表示」は非常に便利です。WordやExcelのファイルを開く前に内容確認できるため、大量にあるファイルから必要なファイルを見つける際に欠かせない機能です。

しかし、ある日突然この機能が使えなくなり、「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」というエラーメッセージが表示されることがあります。

一体何が原因で、どのように対処すれば良いのでしょうか? この記事では、その原因と対処法・修復方法を解説します。

プレビュー表示ができなくなる原因とは?

「作業ファイルを作成できません。」というエラーメッセージは、プレビュー表示に必要な一時ファイルが作成できない状況であることを示しています。 考えられる原因は以下のものなどが挙げられます。

  • 環境変数TEMPの値が正しくない:プレビュー表示機能は、一時ファイルを格納するために環境変数TEMPで指定されたフォルダを使用します。この設定が誤っている場合、一時ファイルが作成できず、エラーが発生します。
  • TEMPフォルダへのアクセス権限がない:環境変数TEMPで指定されたフォルダへのアクセス権限がない場合も、一時ファイルの作成ができずエラーとなります。
  • ディスク容量不足:一時ファイルを保存するディスク容量が不足している場合も、エラーの原因となります。
  • システムファイルの破損:Windowsのシステムファイルやレジストリが破損している場合、プレビュー表示機能を含む様々な機能に影響が出ることがあります。

順番に試そう! エラーの対処法と修復方法

修復方法にはいろいろとあるようですが、以下の1~4を順番に試してください。
パソコンの状態により、1だけで改善することも、4まですべて試して回復されることもあるためです。

1. 環境変数TEMPの確認と修正

まずは、環境変数TEMPの設定を確認し、必要であれば修正しましょう。

  1. エクスプローラーを開き、「PC」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  2. 左側のメニューから「詳細情報」を選択します。
  3. 下のほうにある「システムの詳細設定」をクリックし、「詳細設定」タブの「環境変数」をクリックします。
  4. システム環境変数のリストから「TEMP」を探し、「編集ボタン」をクリックします。
    値が「%USERPROFILE%\AppData\Local\Temp」になっていることを確認します。
  5. もし値が異なる場合は、上記の通り修正します。
  6. 「OK」をクリックしてすべてのウィンドウを閉じ、PCを再起動します。

2. TEMPフォルダへのアクセス権の確認

1の方法で確認して、環境変数TEMPの値が正しい場合でも、TEMPフォルダへのアクセス権限がない場合は、一時ファイルを作成できません。

  1. エクスプローラーで「C:\Users[ユーザー名]\AppData\Local\Temp」フォルダを開きます。([ユーザー名]は自分のWindowsユーザー名に置き換えてください)
  2. 「Temp」フォルダを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
  3. 「セキュリティ」タブをクリックし、自分のWindowsユーザー名をクリックして選択します。
  4. 「アクセス許可」欄の「フルコントロール」にチェックが入っていることを確認します。
  5. もしチェックが入っていない場合は、「追加」をクリックして自分のユーザーアカウントを追加し、「フルコントロール」を許可します。
  6. 「OK」をクリックしてすべてのウィンドウを閉じ、PCを再起動します。

3. システムファイルチェッカーの実行

システムファイルの破損が疑われる場合は、システムファイルチェッカーを実行して修復を試みます。

  1. 「スタート」メニューを右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」を選択します。
  2. 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押します。
  3. スキャンが完了するまで待ち、指示に従って修復を行います。
  4. エラーが修復されたことを確認した後、「chkdsk /r /f」と入力し、Enter キーを押します。
  5. パソコンを再起動して、エクスプローラー上でプレビュー表示ができることを確認します。

4. レジストリを編集する(サブキーの削除)

Windowsやアプリケーションの設定などが記録されている「レジストリキー」に問題がある場合も、この不具合が発生します。レジストリキーを修正して対処する場合は、以下の手順で操作します。

※レジストリを誤って変更すると、最悪の場合、Windows自体が起動しなくなる場合があります。変更前にレジストリのバックアップを取得してから作業してください。

  1. キーボードのWindowsキーを押した後、「regedit」と入力します。
  2. 以下のレジストリサブキーを見つけ出して、削除します。
    1. Wordのプレビュー: HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{84F66100-FF7C-4fb4-B0C0-02CD7FB668FE}
    2. Excelのプレビュー: HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{00020827-0000-0000-C000-000000000046}
    3. PowerPointのプレビュー: HKCR\CLSID\{65235197-874B-4A07-BDC5-E65EA825B718}
  3. それぞれのサブキーの削除後、Windowsを再起動して、正常にエクスプローラー上でプレビュー表示ができることを確認してください。

「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」というエラーの対処はちょっと複雑

今回は、Windows10パソコンでの「作業ファイルを作成できません。環境変数TEMPの設定を確認してください。」というエラーの対照方法をご紹介しました。

発生する原因はいろいろとあるようですが、エラーが発生してしまったときは本記事を参考に、冷静に対処しましょう。