ホーム お知らせ キャッシュレス決済の基本を知ろう!

キャッシュレス決済の基本を知ろう!

4633
0
cashless

キャッシュレス決済だらけ!どんな種類がある?

消費税が10%に移行していくにあたり、軽減税率などが導入されるなどの話題が出だし、クレジットカード決済やキャッシュレス決済への移行の話が一気に持ち上がるようになりました。

一言にキャッシュレスと言ってもいろいろなサービスがあります。基本的にスマートフォンにアプリをダウンロードして利用するわけですが、そのサービスも沢山あって、どれを使ったらいいのかよくわからないという声も沢山あるので、その違いを良く知って自分にあったものを使うようにしましょう。

大きく分けると2種類の方式

基本はスマートフォンを使うわけですが、大きく分けると以下の2種類に分かれます。

  • 非接触IC決済
  • QRコード・バーコード表示

キャッシュレスで最初に出てきたのが非接触IC決済です。電車に乗る方ならだれもが持っているSUICAやPASMOなどはこの非接触IC決済で、コンビニなどの端末にカードをかざすだけで決済が完了します。このあたりはイメージが付く方が多いのではないでしょうか。

<非接触IC決済>

非接触型はSUICAやPASMOのように先にお金をチャージしてから利用するものと、IDやクイックペイのようにクレジットカードを登録して、後からクレジットカードの明細に載ってくるものの2種類に分かれます。

非接触IC

お金をチャージするイメージも、駅の端末や、レジで店員にお金を渡してチャージするなど、何となくイメージがつきやすいものです。

<QRコード決済>

後発の決済サービスで、スマートフォンの専用アプリを起動して、アプリ上にご自身のQRコードを表示して、それを店員がバーコードリーダーで読むものと、店頭にあるQRコードを利用者がカメラで読み込み、自分の携帯に金額を入力して支払うという2種類の方式があります。以下のようなサービスがありますが、ここにJコインペイという「みずほファイナンシャルグループ」がすすめる都市銀行や地方銀行50社以上が採用するといわれている銀行別のQR決済も入ってくるためQRコード決済はものすごい数の種類が登場することになります。

QRコード決済

ゆうちょPayや地銀の多くが導入するといわれているこちらのQR決済は、お店側がバーコードリーダーなどの機器を用意しなくて済むというメリットがあるため、お店側の初期導入費がかからないので、中小企業や個人商店などには広く普及していくといわれています。一方で、上記各決済会社や銀行それぞれと契約して、それぞれのバーコードが表示されることになり、レジの前にはたくさんのバーコードが並ぶという非常に不思議な光景になる事が予想されています。

先に知っておきたい事

このキャッシュレス決済は現在沢山の種類があることがお分かりいただけると思います。今後地銀など50社もそれぞれの決済方法を導入してくるわけですが、消費者がまずは知っていて頂きたい事は、それぞれの決済ごとにアプリを用意して、それぞれの決済ごとにお金をチャージしたりしなければならないという事です。

クレジットカードとの違い

クレジットカードは最も古い歴史をもつキャッシュレスサービスです。ただクレジットカードは利用者に所得があることが前提であるため、子どもや高齢者は基本的に持つことが難しいものです。今後年金も所得と考えて高齢者でもクレジットカードが作りやすくなっていきますが、それでも審査基準の敷居は高く設定されています。

cashless

スマホでのキャッシュレスは原則アプリに対して先に入金をしますので、だれでも利用できます。もちろんクレジットカードがあれば後払いも利用できるためとても便利になります。

どのサービスにするか?選ぶポイント。

今回これだけいろいろなサービスがあると1つだけに絞るのは非常に難しいでしょう。であれば、いくつかのサービスには登録する必要があります。それらサービスを選ぶときのポイントはどんなところにあるでしょうか?

非接触IC型とQRコード1つずつは持っておきたい。

クレジットカードを持てる人はクレジットカードと連携した非接触IC決済が最も簡単でおすすめとなります。従来のクレジットカードのポイントもたまりますし、このカードをスマートフォンに登録するサービスが良いでしょう。具体的にはiPhoneをお使いであればApple pay(Quick pay) 。アンドロイド携帯をお持ちであればAndroid payなどです。

<代表的な非接触IC型>

  • スイカ(Suica)/パスモ(PASMO)
    電車に乗る人なら誰でももっている交通系電子マネー。コンビニチェーンなどでも殆ど利用できる。チャージも駅や店頭で可能。チャージ上限が2万円までなので大きな買い物には不向き
  • クイックペイ(Quick Pay)
    クレジットカードを登録して利用するためいちいちチャージする必要が無い。スマホに登録してレジでかざすだけで利用できる。
  • iD
    クレジットカードからまとめて後払いと、ATMなどからチャージして利用もできる。NTTドコモのdカードを利用している人ならポイントも貯まる。
  • ワオン(WAON)
    イオン系の電子マネーですが、現在利用できる店舗もかなり増えてきています。チャージ上限は5万円で、現金をイオン銀行や店頭、提携クレジットカードからチャージできる。

 

QRコード型は様々です。これだけ沢山あると非常に迷ってしまいますし、今後淘汰されるものなども出てくるかもしれません。最大の特徴はお店側が専用端末などを用意することなく決済を導入できるため、個人経営のお店や中小規模の店舗など地域のお店にも広く導入されていく事が予想されます。

<代表的なQRコード型>

  • PayPay
    銀行からのチャージやクレジットカード後払いが選べる。銀行チャージで最大100万円までチャージが可能でクレジットの場合は30日間で5万円まで。キャンペーンなどで利用者を大きく増やしているため、QR決済の最有力候補
  • d払い
    NTTドコモの携帯を利用している人であれば電話料金合算などの後払いが選べるので便利。
  • 楽天ペイ
    楽天ポイントがたまるため、楽天市場での買い物が多い人向け。チャージはクレジットカードからのみ。
  • オリガミペイ
    銀行口座やデビットカードによる即時振替、クレジットカードによる後払いに対応1回あたり100万円未満が限度額。
  • LINEペイ
    銀行口座や現金から前払いにてチャージ可能。1000円単位で自動的にチャージすることもできる。現金はコンビニのレジやATMからチャージ可能。1回のチャージ上限は100万円までで、公共料金や税金の支払いなどにも対応。

銀行系QRコード型キャッシュレスにも注目

2019年3月より開始される「Jコインペイ」は全国50を超える地銀がスマホを使ったQRコード型決済として導入の準備を進めています。このシステムはみずほファイナンシャルグループが作った決済方法で銀行の窓口などでも相談できることから高齢者も導入しやすいキャッシュレスサービスとして注目されています。

銀行口座から直接チャージできて、店頭ではQRコードを表示させて決済、または店頭のQRコードをカメラで撮影して送金します。店舗側の決済手数料も業界最安値水準であるため、Jコインペイを導入する中小企業、個人商店などは増えていく事が予想されます。

自分が口座を開いている銀行のものは利用できるようにしておきたいものです。

結局何を選ぶか?

最も重要なのは、自分が今まで利用している店舗や生活圏にある店舗がどのような決済に対応しているかをチェックすることが重要です。いつも使っているお店のレジをよく見て、お店の人にも今後どのような決済方法の導入を検討しているかを聞いておくのもよいでしょう。

クレジットカードと連携したQuickPayなどの非接触IC型は1つは持っておきたいもの。交通系のSuicaやPASMOは別として考えて、それとは別に1つもつことをおすすめします。

またQR型も1つは用意しておきたいもの。Paypayなどは口座開設時に500円分が何もせずにチャージされるのでコンビニなどですぐに利用してみることもできます。

また自分の銀行と直結したJコインペイも1つもちたいもの。こう考えるとクレジットカードを持てる人は3つはキャッシュレス決済を持っていたいという事になります。

本当に便利になるか?

このように、キャッシュレス決済が銀行ごと、企業ごとに沢山出てくるのは良いですが、お店側がすべての決済に対応していてくれるかは疑問です。特に先にも述べた通りQR決済の場合は小さい店舗などではそれぞれのQRコードなどを表示しなければならないため、レジ周辺に場所も多くとるでしょうし、それぞれ決済の会社から現金が入るのを待たなければならないため、そんなに沢山の決済方法に分散されると困ってしまいます。

また、ユーザーにとっても問題です。例えば、みずほ銀行とゆうちょ銀行に口座をもっていて、キャッシュレスも3社くらいのものをスマホにいれて使っているとしたら、そのキャッシュレスに対応したアプリにそれぞれお金をチャージしなければなりません。3社のアプリを入れておいても自分が買い物したいお店にその決済方法がなければお金が支払えないというデメリットも出てきてしまいます。

お金の支払い方法に左右されて買いたいものが買えない・・・

キャッシュレス決済はポイントがたまったり、割引がきいたりとそのユーザー獲得合戦が繰り広げられているため、ユーザーが欲しい商品を売っているお店に行って、そのユーザーが使っているキャッシュレスサービスに店舗が対応していない場合、現金で支払おうと思うとなんだか損した気分になって買い物をやめてしまうという事態も発生するかもしれません。

どこにでも売っているものだったらよいのですが、そのお店でしか扱っていなかったらどうでしょう?なんだか買い物が本末転倒になってしまいそうな予感もします。